約束~名張毒ぶどう酒事件 死刑囚の生涯

名張毒ぶどう酒事件の冤罪を訴えた作品。
冤罪を題材にした映画というと『真昼の暗黒』が有名だが、この作品もそういう再現ドラマかと思っていた。
ところが、これは一度東海テレビで放送されたものを再編集して映画として公開しているものだとのこと。内容もストーリーものではなく、再現フィルムを用いたドキュメンタリーとなっている。
前半は、再現フィルムによる現在の奥西勝の独房での様子と、事件のあらまし、母親(樹木希林)の思い、再審請求への支援団体の動きというものが中心で、なかなかなぜ冤罪だと結論づけたかの理由が提示されないものだから、観ている方としてもちょっといらいらしてしまった。
これまでの冤罪事件もそうだが、あれだけの物的証拠がありながら、また科学的に裏付けられた状況証拠もありながら、自白のみを唯一の論拠とする日本の裁判所は酷い。
子供の頃からおかしいと思っていたのだが特に国に対する裁判では、最高裁で国に不利になる判決が出ることはまず稀。
水俣病にしたってイタイイタイ病にしたって原告団が何度も苦汁を飲まされた場面をニュースで見てきた。
裁判官といえども公務員には変わりなく、その公務員とは完全な縦社会とよく言われる。たとえ先輩が退職で職場から去っていっても、その上下関係は終生変わらないのだとか。
再就職のことも関連があるのだろう。
三権分立とは言うが、それがはっきりしている国なんてあるのだろうか?少なくとも日本では、疑問に思わざるを得ない。

約束~名張毒ぶどう酒事件 死刑囚の生涯